それぞれの催し。

11月は、イタリア”NOVELLO(ノベッロ)”に始まり、フランスの“Beaujolais nouveau(ボジョレー・ヌーボー)”
そして、アメリカ“Thanksgiving Day”がある。
あまりにも有名過ぎて、 日本が時差の関係で一番早く解禁する“Beaujolais nouveau(ボジョレー・ヌーボー)”は
この際脇において、 アメリカ“Thanksgiving Day”日本語では感謝祭と言うこの日に登場するターキーを使ったレシピを紹介したいと思う。
現代のアメリカでは宗教的な意味よりも親族や友人が集まる大規模な食事会で、大切な家族行事のひとつの第4木曜日は、
全米が祝日になるナショナルホリデーで、家族の元へ帰るそれはそれは民族の大移動と化す。
そして、今日がその第4木曜日。
日本に住む私にも関わらず、この日はターキーを食べに繰り出し、しっかりお土産のターキーを持たせてもらう。
なぜなら・・・明日サンドイッチにする醍醐味が待っているのだ。
さっぱりしっとりしているターキーの魅力を知ってしまったら、この日それを味わいながら気の置けない仲間や友人たちと
負けず劣らず大規模な食事会をしたい。
そして、翌日はその名残をサンドイッチで味わいたい。
そんな11月の第4木曜日なのだ。
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【ターキーサンド】

 ローストターキー(Thanksgiving dayの余り) … 適当
 トマト … 2スライス
 タマネギ … 輪切り少し
 レタス … 1〜2枚
 アボカド …1/4弱
 <パンに塗る … お好み>
  マヨネーズ
  マスタード
  塩/胡椒 
 食パン … 2枚(8枚切り)

 <作り方>
 1.パンにマスタードとマヨネーズを塗り、レタス、タマネギ、トマト、ターキー
  アボガドをのせ、塩こしょうをし、もう1枚のパンをかぶせる。
  ※ピクルスやオリーブを添える。
  ※チーズをはさんでも美味しい。
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数年前の“Thanksgiving Day”の翌日に作るこのターキーサンドを虎視眈々と狙う人がいた。
そうなってしまったのは、私がそのサンドイッチがどれだけ好きでどれだけお気に入りかと懇々と話したからだ。
だから、作ってあげた。
はい、と手渡した時の、嬉しそうにくしゃくしゃにした顔が忘れられない。
食の力って凄いなと実感する瞬間だ。
何気ないレシピで十分、目の前にいる人を幸せにできる。
そして「美味しかった、ありがとう。」と言われた時の幸せはなにごとも変えられないほどの喜びを私にもたらす。
だから私は想像する、“Thanksgiving Day”で遠く離れた家族が帰って来て、待つ家で、
待っている人が腕を振るったターキーに舌鼓を打ちながら、集まった家族のこの1年を語る口がすべらかであればあるほど、
そのターキーの味わいが極上だったんだと作った本人は思うのだろうと。

明日からもまた、嬉しそうにくしゃくしゃにした顔に1回でも多く出会いたい。

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