日本では、ちょいわる親父でモテまくるパンチェッタ・ジローラモさんよりはるかに、
彫刻刀で切り取ったでしょってなお顔立ちの目の保養に最適な男子がうようよいる。
うようよ…しかも、その大多数の男子は目が合えばにっこりと微笑んでくれる。
このニッコリ。
絶対と言い切りたい、日本ではない男笑顔の大放出だ。
私がおぎゃぁと生まれてから、ずっと通い続けている(今では実家に戻ったときだけだけど)美容院のマサコ先生は、
『イタリア人は野蛮だわ。』とアタシは願い下げと眉を吊り上げた。
まぁ、考えてみれば日本人男子がニッコリ微笑むっていうのも、似合わない気がする。
電車の中では寝ている方が目立つし、街を歩く彼らは一応に不機嫌そうだ。
それに・・・、笑顔を放つファッションじゃない感じがする。
その上、残念なくらい薄い。(何が薄いかは・・・・。)
厚みのある上半身をブルーのシャツに包み、ダブル、いや、トリプルボタンくらいの襟高で、
カフスが光るイタリアンには到底叶わないと思う。
それでもって、もっと大胆な男子はウィンク付き、もっともっと大胆な男子は『チャオ!』付きだ。
これに慣れないと、おちおちバールでカフェラテも、エスプレッソも飲めない。
そしてある夜、タコのスパゲティを食す私に視線が届いた。
イタリア語で、蛸はポルポっていうのだったと思うのだけれど、その彼のニッコリした先には。。。。
茹で上がったばかりの蛸を一口大に切り、オリーブオイルをたら〜とかけ、レモンをギュッと絞ってパクついていた。
そして、その傍らには小さ目に切って茹でたじゃがいもにイタリアンパセリがバッサ〜とふられていて、
それにもオリーブオイルときっとバルサミコ酢がかかったものも用意されて、さっきの蛸と一緒に食していた。
私も!とスマートにオーダーしたかったのに、目の前にいたアメリカ人が私が食す蛸のスパゲティも信じられないのに、
あれは酷過ぎると言い、絶対オーダーしないでくれと泣いた。
じゃっ!とスマートにイタリア男子の胸に飛び込みたかったのに、傍らにはとびっきりのシノリータがいて、
やっぱり野蛮だわと思い、アタシも願い下げと日本にいるマサコ先生に祈った。
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【蛸のスパゲティ】
スパゲティ … 140g
にんにく … 1片
鷹の爪 … 1本
EXVオリーブオイル … 大さじ3
白ワイン … 大さじ2
黒オリーブ … 15個
塩 … 適宜
黒胡椒 … 適宜
ドライセージ … 適宜
<作り方>
1.スパゲティを表示時間マイナス1分で茹でる。
2.フライパンにオリーブオイルを熱し、つぶして芽をとりみじん切りにしたにんにくと、
半分に折って種を抜いた鷹の爪を炒め香りが立ったら白ワインを入れアルコールを飛ばす。
3.スライスした黒オリーブを2に入れさっと炒めたら、塩で味を整え茹で上がった麺とゆで汁を少々入れ煽る。
4.3っを器に盛り、黒胡椒とドライセージで彩る。
【真蛸のカルパッチョロッソ】
真蛸(茹で) … 1/2
トマトペースト … 小さじ2
塩/胡椒 … 少々
ドライバジル … 適当
<作り方>
1.ペーストロッソを30秒レンジにかけ、冷ましておく。
2.真蛸と1をあえ、塩胡椒で味を整え、ドライバジルを散らす。
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ボナペティート!!
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