オリーブオイルを使い分けるという美味しさ。

ベル・グストでは、3種類のオリーブオイルを取り扱っている。
詳しい内容はサイトに書かれている通りで、ここでは繰り返しになるので割愛させていただくことにするが、
私が使うなかで感じつあれこれを書かせていただこうと思う。

オリーブオイルがどんどん日本に普及して、ナショナルスーパーなどにいくと
こんなに種類があるのだと感心然りな陳列量に加え、名のあるトラットリアやリストラランテは、
そのお店の味にあったオリーブオイルを内外から取り寄せて使っている。
ネットのオンラインショップには、見たこともないような聞いたこともないようなものまである。
それほど、オリーブオイルが席巻している、すごいことだといつも感嘆しながら陳列棚を見ている。

そしてオリーブオイルといえば、真っ先に浮かぶのはパスタではないだろうか。
私も人生の半分以上オリーブオイルを使ってきたオリーブオイル崇拝者だが、やはり最初はパスタだった。
そのレシピがラジオから流れてきたときには、わけもわからないのに
なぜか絶対美味しいから食べてみたいといそいそとメモを取り出し、
一語一句漏らさないように必死に聞きかじってレシピを写した。

そのレシピは後で記すとして、今でも私はそのパスタを開眼パスタと名付けて、折に触れ作っている。
そして、この開眼パスタをベル・グストのオリーブオイルで3つの味わいに仕立て、
その日の気分、その日のワイン、その日の語らいなど、フレキシブルにその味を楽しんでいる。
そしてそのどれもが、簡単すぎる開眼パスタの奥行きを広げ立派な一品にしてくれるのだ。

たかがオリーブオイル、されどオリーブオイルをまざまざと感じている。
そのまざまざと感じているオリーブオイルをご紹介したい。
拙く、上手に伝えられていないかもしれないのはご愛敬としてほしい。

『Diomede(ディオメーデ)』
このオレアリアクレメント社のトロイ戦争を戦った英雄ディオメダスに発するオリーブオイルを
象徴するかのような、この少し難しい顔がラベルになっているEXVオリーブオイル。

この顔からは想像できないほどの、やわらかく甘くてくせのないこのオリーブオイルは
何にでも使えるという便利で常備しておくには最適の1本だ。
火を使う料理にもそのままかけていただく料理にも、決して主張せず寄りそうな味で、
サラダオイルと同じような感覚で直感的に使えるすぐれもの。
オリーブオイルはこれからという方や、ちょっと苦手なのという方にお勧めしたい。

『MonagnaSakuraBIO(モンターニャ・サクラ・ビオ)』
ビオと付けられているのからわかるとおり、オーガニック限定商品のオリーブオイルだ。
想像を裏切らないオリーブオイルらしさをしっかりと備えていて、独特のピリッとした食感や、
フルーティーな味、太陽と草木を感じる香りをしっかりと感じることができる。
きっとオリーブオイルが苦手という方は、この三位が苦手なのだろうと思うのだけれど、
このオリーブオイルは、さらりとあっさりとした口当たりで痕跡を残さない味わいに驚かれると思う。
個性もありながら、美味しいと感じてもらえる稀有なオリーブオイルだと思う。
根幹食材のひとつでもあるオイルをきちんと考えて使いたいという方にお勧めしたい。

『ReManfredeD.O.P/Dauno(レ・マンフレディD.O.P/ダウノ)』
D.O.P限定商品といって“保護指定原産地表示”がされているこのオリーブオイルは、
厳しい規定に基づいて登録管理されたオリーブオイルだ。シチリア国王フェデリコ2世の息子の名が付けられたのは、

この地をマンフレディがこよなく愛しこの地の息子の意味が込められているのだろう。
そして後にこの地の王となるマンフレディの名をもつにふさわしいオリーブオイルだと思っている。
ワインと同じように、まずこのオリーブオイルは豊潤だ。
よく熟したオリーブを使っているにほかならないのだが、その色は極めてフレッシュで若々しい。
丁寧にじっくりと愛情をこめて作られたということを感じるオイルだと思う。
アーモンドのような食をそそる香りが鼻先に香ったら、料理がワンランク上がる。
そして、このオイルがつなぐ統一感、一体感のようなものが生まれ、美味しさを包み込むような作用がある。

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【開眼パスタ】
 パスタ … お好きなだけ
 EXVオリーブオイル … お好きなだけ
 塩/胡椒 … 適当
 ドライバジル … お好きなだけ

 <作り方>
 茹であがったパスタにオリーブオイルをかけ、塩胡椒、ドライバジルを振って食べる。

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これを書きながら、今宵は開眼パスタを食そうと思っている。

ボナぺティート!!!!

ROMAKO の紹介

エッセイスト/料理研究家/フードアナリスト/Jr.オイスターマイスター <発売中>エッセイ&レシピ『食感シーソー』ROMAKO著/文芸社/1,470円(税込) 『食べることは生きること』という信念を持って、イベント目線で日々の食をエッセイで綴る、簡単で食材の組み合わせに驚きのあるレシピを、ベル・グストの食材を使って提案します。
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